M&Aがブレイクする理由。売り手が破談を防ぐためのポイントとは？

この記事の監修者

株式会社社長の専門学校
『会社売却2.0/
М＆Aセルサイドアドバイザー協会』
代表 田中英司（たなかえいじ）

• M&Aのプロアドバイザーかつ現役経営者。
• ゼロから創業した会社を上場させ、買手・売手の両方を社長として経験。
• 上場企業を引き継いだ後、複数社の会社を経営。
• M&Aアドバイザーとしても、年商数千万～数十億のM&Aを成功に導く。

こんにちは、「会社売却2.0」の田中英司です。M&Aは、売り手と買い手が合意に至った後でも、想定外のトラブルによってブレイク（破談）してしまうケースがあります。本記事では、M&Aにおけるブレイクや破談が起きる主な理由と、そのリスクを回避するために売り手が準備すべきポイントをQ&A形式で解説します。M&Aを成功させるための重要な情報をぜひご確認ください。

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M&Aがブレイクする
理由について

売り手が破談を防ぐための
ポイントとは？

Q１.
「ブレイク」とは
どのような状態を指すのですか？

A1．基本合意後に交渉が破談することを指します

M&Aにおける「ブレイク（破談）」とは、売り手と買い手が一度は基本合意に至った後に、「やはりやめましょう」と交渉が破棄されることを言います。
基本合意の後、買い手はデューデリジェンス（詳細調査）に進み、売り手も資料対応などに時間と労力をかけます。その上で破談になると、双方にとって大きな損失となります。

Q２.
M&Aでブレイクが起きる
主な原因は何ですか？

A2．最大の原因は
「サプライズ」です

もっとも多い原因は「想定外の事実」・・・つまりサプライズです。
たとえば、買い手が事前に知らされていなかった重大なリスクや業績の悪化を発見した場合、「こんなはずじゃなかった」と判断し、契約を断念することがあります。
反対に、業績が急激に良くなっても、売手から「もっと高く買ってほしい」と値上げ交渉が入り、交渉がこじれることもあります。

Q３.
業績の変動も
ブレイクの要因になりますか？

A3．はい、想定を大きく超える業績変動はリスクです

業績が若干上下する程度であれば許容されますが、たとえば主要な取引先が契約を打ち切ったり、大幅な赤字が発生するなど大きな変動があると、「話が違う」となり、破談の原因になります。
逆に、予想以上に好調でも、売手が「想定より価値が高いから、もっと払うべきだ」となると交渉が再燃し、破談につながることがあります。

Q４.
企業概要書のクオリティが
M&Aの成否に影響しますか？

A4．はい、概要書の質が低いとブレイクのリスクが高まります

企業概要書において、資産の実態と記載に乖離があると、買い手からの信頼を失い、デューデリジェンスで発覚した際に、価格交渉やブレイクにつながります。

たとえば、決算書上は資産があるように見えても、実際には減損されているケースなどです。買い手はこの概要書を元に価格を決めるため、誤解を招かないよう正確かつ誠実な情報開示が重要です。

Q５.
M&A破談を防ぐために
売り手はどのような対策を
とるべきですか？

A5．事前の情報開示と、交渉条件の明確化が重要です

売り手としては、意向表明書や基本合意前の段階で、譲れない条件や引き継ぎ条件を明確に提示し、相手に「これを飲むなら進みましょう、無理ならここで断ってください」と伝えておくことが重要です。
これは相手に対して誠実であり、後々のトラブル回避にもつながります。

Q６.
仲介者やアドバイザーの質は
M&Aの成功率に
影響しますか？

A6．大いに影響します。交渉力や調整力が鍵です

アドバイザーの質は、企業概要書の作成レベルだけでなく、売り手・買い手の意見調整力にも関わります。M&Aにおける金額や引き継ぎ期間、競業避止義務などには「正解」がないため、双方が納得できるラインを導く「腕」が問われます。ブレイクを防ぐには、信頼できるアドバイザー選びが非常に重要です。

Q７.
最終的に
ブレイクを防ぐためには
何が決め手になりますか？

A7．誠実な準備と柔軟な「交渉姿勢」です

売り手は、買い手のリクエストに対して柔軟に対応する姿勢を持ちつつ、自社として譲れない条件は明確にし、前もって提示しておくことが大切です。また、意向表明書や基本合意書は法的拘束力が薄いため、事前の“すり合わせ”が成功の鍵となります。合理的な条件調整をすることで、M&A ブレイクのリスクは大幅に下げられます。

まとめ

M&Aでの破談やブレイクは、情報不足や想定外の事態が引き金となります。売り手としては、企業概要書の精度を高め、初期段階から交渉条件を明確にしておくことが重要です。また、信頼できるアドバイザーの存在が成功率を左右します。

「会社売却2.0」では、M&Aのプロが売り手の立場に寄り添い、破談リスクを最小限に抑えるためのサポートを提供しています。まずは無料のLINE相談や会社の査定から、お気軽にご相談ください。

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